つれづれ通信 第48号 「仙台に想う」

2025年09月29日


一泊二日の合材協会の旅行で、仙台に行ってまいりました。
当社からは三枝さんと私が参加。私は所用があったため、一日目の夕食中からの合流となりました。

今回の参加者9名のうち、半分ほどはいわゆる酒好き。
彼らの会話に違和感なく入れるよう、甲府から仙台までの電車の中で、ハイボール濃いめ500mlと350mlを飲んでおいたので、合流はスムーズでした。

二次会は、案内所のお兄さんの紹介でカラオケスナックへ。
ここで驚きの発見――三枝さん、めちゃくちゃ歌が上手い!高音がよく出る!今回の旅で一番の驚きとなりました。

 

翌日は松島へ。
波も穏やかで、遊覧船で島巡りをゆったりと。
以前訪れた時は、出航するとたくさんのカモメが集まり、デッキから大好きな「かっぱえびせん」を放り投げる“空中餌付け”が名物でした。
しかし今は、大量のフンが松を枯らしてしまうため中止されたそうです。

 

そう、思い返せば、合材協会の旅行で東日本大震災の数年後にこの地を訪れたのです。
松島に行く前に、海岸近くにあったNIPPOさんのプラントを見学しました。
津波で甚大な被害を受けながらも、必死に修復して合材を出荷し、道路復旧に尽力されたお話を伺いました。
職員ご自身も被災されている中で、世のため人のために身を粉にして働かれた姿を想い、ただただ頭が下がる思いでした。

下船後は、伊達政宗が再建した禅寺・瑞巌寺を見学。
海岸から参道が200mほど続きますが、ここも津波に飲み込まれ、建立当初から育った樹齢400年の杉並木の多くが塩害で枯れてしまったそうです。
現在は新たに杉が植えられ、小さいながらも力強く育っていました。

 

仙台の地は、東日本大震災という歴史的大禍を決して忘れてはならないことを、改めて私たちに教えてくれました。
そして、私たちはインフラを預かる立場として、いざという時はその使命を果たす覚悟を持ちながら、日々に備えていくことが大切だと感じました。

帰りの新幹線では、皆がその思いに浸っていたのか、あるいは単に疲れていたのか、とても静かに時間が流れていました。