DX推進の取り組み
企業経営の方向性および情報処理技術の活用の方向性
1. 経営ビジョン
労働人口の減少に伴い、建設業界でも近年ICT導入などの取組が行われています。しかしながら現状においては、施工以外の業務に関しては業界全体としてまだまだDXは進んでいない現状があります。
より持続的な組織を目指すためには、直接的な現場業務以外の部分(補助業務・総務・社内コミュニケーション等)についても生産性を向上していく必要があると、私たちは考えています。
2. 経営戦略の方向性
当社では、施工以外の業務におけるDXの第一歩として、社内でのデータ管理・活用の強化を実施してまいります。社内のスムーズな情報共有・管理を実現することにより、データの紛失やバージョン差異などをなくし、コア業務に集中して生産性向上に取り組める組織を目指しています。
また、取引先・お客様に対しては、現在紙ベースでご提供している各種資料をデジタル化することにより、各種設計データや帳票等を必要な時に・必要な場所で提供できるようにいたします。これにより、取引先・お客様との間での生産性向上を実現していきます。
企業経営および情報処理技術の活用の具体的な方策
1. 具体的戦略
データ活用の第一歩として、当社ではGoogle Workspaceの導入・活用を推進しています。
<導入におけるセキュリティ対策>
- アカウント管理性の向上による、社内セキュリティの強固化
Google Workspaceプラットフォームを活用し、アカウントの階層管理を実施するとともに、二段階認証等の採用による社内セキュリティレベルの向上を実現します。 - メールセキュリティの向上
Gmailの活用によりセキュリティフィルターを活用することで、セキュリティレベルの底上げを行います。 - データ紛失のリスク削減ならびに、最新データの保管場所の一元化・共有機能による生産性向上
Workspace上で各種データを管理することで、ローカル環境におけるデータ紛失・世代差の発生を防止します。
<実施する戦略>
- 図面データ・設計データ等の管理性向上
これまで紙媒体での管理が主であった図面データ・設計データ等をGoogleドライブに保管し、世代差が生じてしまうリスクを削減します。また、データの参照を必要とする社員が現場でもすぐに参照・利用できる状態を作り、生産性向上を目指します。 - 工程データのクラウド化とリスク分析
これまでローカル環境または紙媒体で管理していた施工工程を、Workspace上で管理・集計することにより、世代差が生じるリスクを削減し、データの参照を必要とする社員が現場でもすぐに参照・利用できる状態を作ります。また、各工事における工程のズレ等を集計することにより、工程遅れが生じるリスク要因の分析に役立て、全体の生産性向上につなげていきます。 - 社内ノウハウのデータ化と教育活用
事務作業手順や施工における注意点、KYT情報など、社内で属人化しているノウハウをWorkspace上に集約することにより、スキルの見える化・教育効率の向上を目指します。Workspaceに蓄積したデータをもとに、KYT情報の集計・分析を行い課題解決を円滑化する他、事務作業手順などのノウハウをGoogleサイトを使用して社内ナレッジベース化し、業務ノウハウの標準化を図ります。
2. 戦略を効果的に進めるための体制
経営陣およびDX推進チームを主体として、各部署への連携を行いながら全社的な活用を実現できるよう取り組んでまいります。
私たちはDXは、「会社全体で改善に取り組むものである」と考えており、各種方策に関してはDX推進チームが主導し進めてまいります。
DX推進チームを主体として全従業員でこの取り組みを実行とすることにより、自発的にDXへの取り組みを進め、データ活用に関するノウハウを全社的に浸透できるようにしていきたいと考えています。
また、継続的な戦略の推進に必要な人材の育成・確保については、DX推進チームのメンバーを中心に、外部講師によるサイバーセキュリティセミナー・クラウドシステム活用勉強会を実施する他、若手社員をDX推進チームに採用し、社内でのノウハウの頒布・向上等を行っていきます。
3. 環境整備に関する具体的方策
- GoogleWorkspaceの利用方法の全社共有
DX推進チームが主体となり、活用方法に関する定期発信を実施し、社内でのGoogleWorkspace普及を推進する。 - 社内でのサポート窓口の構築と運用
DX推進チームが社内の不明点等サポートを行い、全社的な理解度アップ・ガイドラインの遵守に努める。 - 社内実施サーベイの実施
3年後ビジョンに向けた取り組み内容の実施状況や改善点などを、DX推進チームが社内サーベイにて収集する。 - 継続的なPDCAサイクルの構築
収集した意見を経営陣とのMTGにて共有し、次の方針決定に利用する。
現在紙ベースの帳票・資料類をデジタル化することにより、データの一元化・世代ズレの防止を実現できる他、社内や取引先間との情報共有速度の改善につなげることができ、施工以外の業務における生産性向上につながると考えています。
戦略の達成状況にかかる指標
- GoogleWorkspaceの利用方法の全社共有
2024年3月に実施 - 社内サーベイによるDX実施達成度全社員平均
2024年度内サーベイにて、5段階評価中3以上を達成
トップメッセージ
私たちの暮らす街には道があり、私たち建設業者はその道を作る仕事をしています。その街に暮らす方々の安心・安全を守るのが私たちの仕事です。建設という分野は今後もなくてはならないものであると考え、日々責任感を持って事業活動を行っています。しかしながら、建設業界はまだまだレガシーな部分が多く、新たな技術の導入スピードが遅くなりがちな面が多くあると考えています。
昨今ではICT施工なども進展し、当社においても施工に対する技術採用等は積極的に行っていますが、書類管理や社内でのデータ活用など、コア業務以外の部分における新技術採用はまだまだ成長途上です。だからこそ、今回のDXの取り組みが、建設業界の新しい価値を創造するためのひとつの可能性だと考えています。
今年で創業95年(2024年現在)。先達がここまで築き上げてくれたことに感謝すると同時に、その責任の重さを改めて感じるところです。
DXへの取り組みを通して、これからの時代にフィットし、より業界全体が発展していくための一助になれるよう、尽力してまいりたいと思います。